昨年のアイス(ドライ)トレーニング参加の後,まんまとクォークを買ってしまった柴笛2年目のSSです。
先輩Nさんにお付き合いいただき,土日をつかって木戸壁右カンテを木戸の頭まで+二子山中央稜の初級マルチの詰め合わせツアーを実施しました。以下記録と感想。
一日目,21日は立川駅にて車を借り,9時前に裏妙義国民宿舎の駐車場に到着,先客が8台ほどあった。沢筋をあるいて取り付きを探す。大きな岩壁があるなぁとおもったらそれが木戸壁だった。だれか登ってるかな,と思ったが,誰もおらず声もしない。さすがに12月末ともなると木戸壁といえど人は少ないらしく,貸し切りだった。せっかくなので1P目をリードさせてもらう。1-2P(もしくは2-3P)をつなげている記録が多かったので,それにならって2P目の終了点までロープをのばした。ダブルロープだが,支点の取り方がまだまだ下手で,ドラッグで引き上げるロープが重かった。
おもったよりパワフルなムーブをさせられるなぁと思う箇所もあることにはあったが,やはりどのピッチも登りやすく,とにかく楽しい。妙義の奇怪な山容を眺めながらサクサク登っていく。5-6Pもつなげて,ひとまず木戸壁右カンテをトップアウト。
3P目をフォロー,我ながら楽しそうだ |
続いて木戸の頭まで3Pだが,下部岩壁と違って取れそうな岩や草・泥に,ランナウト,蟻の戸渡り的ヤセ尾根と盛りだくさんだった。木戸壁にくるならばぜひ木戸の頭までのぼることをオススメしたい。
下降は木戸の頭から少し北に懸垂で鞍部に下り,そこから西側のルンゼを3回の懸垂で下った。鞍部からの二度の懸垂はすこしヤブヤブした場所を降りていくので,ロープがスタックしないように短めにピッチを切っておりた。一本でおりてもよかったかもしれない。我々は懸垂したが,要所要所で短い残置ロープが垂れていたので,人によっては一番下の懸垂ポイントまでは懸垂せずに下っていくものと思われる。一番下の懸垂ポイントには真新しいロープやカラビナがセットされていた。最後は50mほぼいっぱいを降りて終了。下降もなかなか楽しいものだった。全体を通してバリエーション豊かでなんだかとてもいい登山だった。
下山後,妙義もみじの湯につかり,二子山方面へ移動。途中の城峯公園キャンプ場にてテント泊をした。明るくてすてきなおばちゃんのいるキャンプ場だった。
二日目はまだ明けきらないうちにキャンプ場を出発し,8時前に二子山の倉尾駐車場に到着。すでに先客は5台ほど。帰るときには20台近くまで増えていた。
二子山中央稜はNさんが経験ありということで,後を追う形で取り付きに到着。予報通りではあるが,21日にくらべ格段に寒かった。そのせいか,またしても中央稜は貸し切りだった。3P目の核心をリードしたいので,再び1Pはリードさせてもらう。とにかく岩が冷たかった。ビレイ点では指先の動きも悪く,カラビナを落としそうだった。太陽は出ているものの時折風も吹き,ビレイ中も震えた。1P目の終了点に日が当たったのが本当に救いだった。一方,続く2P目の終了点は陰だった。おまけに風に乗って雪もちらついてきたので,太陽を求めてNさんを陰に残してそそくさと3P目にとりかかった。
2P目,Nさん |
噂の3P目,下部の太いクラックを終えて核心部に入る。そばまで行ってみるとちょっと反ってすらいる。はて,どう登るべきかと考えていると目に入らないわけにはいかない右壁のロープ。あのロープ,絶対いらないと思う。つかみたくなっちゃうじゃないか。。。
考えながらカチカチの指に息をかけて温める。右の壁に足を探して,クラックに手を挟み込んで立ち上がる。どうにか足を滑らすことなく,核心を抜けられた。YouTubeで散々予習はしたが,初見(?)でリードできたことは素直に喜びたい。
核心部のリード,指を温める |
その後はNさんが5P目でルートどりを間違えてどうするべきかと少しもぞもぞして,この寒い中なにやっとるんですか!と思った以外は特筆すべきことはなく,風雪の二子山中央稜を終えた。寒さにおされて駐車場発着で4時間半程度,正午前に降りられた。その後太陽が完全に遮られ,雪も強くなったのではやく降りられてよかった。
昨年に柴笛に入ってからほっんとうに様々な挑戦・経験をさせてもらっている,諸先輩方には感謝してもしきれない。1月に予定されているアイスクライミングも,ものすんごく楽しみだ。
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