2016/04/04

2016.04.02_谷川岳・茂倉岳


4月2日(土)、谷川岳~一ノ倉岳~茂倉岳を縦走してきました。




メンバーはこの5人。
元々一泊二日の予定でしたが、天候悪化が見込まれたので、エスケープルートから下山、
一日で歩き切って来ました。




4月2日早朝。 
6時15分、土合駅より徒歩で谷川岳ロープウェーの土合口駅へ。
7時、カウンターが開くと同時にチケットを購入、ロープウェーで天神平まで上がりました。
昨年末の新雪トレよりかは雪が多く有りました。



天神平から歩き出し、早々にアイゼンを装着しています。
これは天神尾根から北東の山々を映した写真と思われます。
この方角には、白毛門、燧ヶ岳、至仏山、武尊岳などが望めるようです
けれど、私はわかりません(汗)


8時17分 進行方向、谷川岳。
この日は終日気温が高く、風が強く吹いていても寒さを感じないほどでした。
白いのですが、吹雪いてはいません。
ガスがかかったり晴れたりが繰り返されることが多く、
ここから見上げる谷川岳山頂もガスのせいで白くかすんでいます。  


8時35分 熊穴沢の避難小屋が見えてきました。








近づくと、このような感じで雪に埋まっていました。
入り口付近が掘り出されていて、戸は開けることができました。
この時期に谷川に来るのは私は初めてだったのですが、
雪が少なかったと言われる今シーズンでこの積雪なら、
冬場は避難小屋を使うことはあまり期待すべきではないなと思いました。
避難したくても入り口が埋まっていれば、
スコップを持っていても掘り出すのはかなりたいへんなことでしょう。



10時ごろ、肩の小屋付近のケルンを通過しました。
この日は午前中ずっとそうだったのですが、ガスで何も景色は見えませんでした。
牛乳の中を歩くようで、辛うじてケルンは視認できましたが、
広くだだっ広い尾根は、方向感覚をすぐに見失いました。
下山の場合にここを歩くときは、道迷いが恐ろしいだろうなと感じました。

ケルンからトマの耳まですぐでした。
写真は、トマの耳手前で見たエビのしっぽ群。きれいで美味しそうでした。



10時20分、トマの耳到着。


単独行の男性に写真を撮っていただきました。
メンバー全員での写真は、これだけです。
なんかみんな色が違ってて、かっこいいですね。



そして、すぐにまた歩き出します。


10時47分 オキの耳
写真を撮るだけで、素通り。


オキの耳を過ぎて数分、鳥居があって驚きました。
「富士浅間神社 奥の院」の文字。
奥に、立派な鳥居とは対照的な小さな祠が有りました。
雪で鳥居はくぐれず、その左を通り過ぎました。

ここから、晴れた日は富士山が望めるのでしょうか。
地形図ソフトのカシミールで少し調べてみましたが、谷川岳から富士山は見えるようですね。


一ノ倉岳直前です。
白い風景ですが、吹雪ではなく、ガスなのです。
メガネが濡れてうっすら視界が阻まれます、メガネはいつも損です。
でも景色は何にも見えません。
途中の写真を撮るのを忘れましたが、オキの耳から一ノ倉岳は、夏場でコースタイムは50分。
今回でも1時間ほどでした。
この手前が少し斜度があったのですが、アドレナリンが分泌され気持ちよく登れます。
右下に小屋が見えるかなと探しながら登りましたが、見つかりませんでした。
3人ほどしか入れない小さな小さな小屋で、この時期は雪に埋まっているそうです。



11時50分、一ノ倉岳登頂。
山頂を示すものは何も見当たりませんでした。

気温は低くないのですが、風が強く、
一休みするため風下の小さな雪庇の陰に入りました。
行動食、水分補給、レイアリング調整など。
私はオーバー手が見当たらず、代わりにテムレスをつけました。
これ、本当に意外ですが良かったです。
オーバー手は、後でザックのポケットに入っているのを見つけました。

そして今回の目的地である茂倉岳に向かいます。
モクラダケではありません、しげくらだけです。
一ノ倉岳から茂倉岳まで、夏ならコースタイムは20分ほどなのですね。
しかし、この日はガスで視界が悪く、時間がかかりました。
写真も撮っていません。

12時40分、同じく視界不明瞭の中、茂倉岳(1977.9m)登頂。


思っていたより早くつけて、みんな大満足。
でも、視界不明瞭。
天気はこのまま悪くなる風だったため、予定を変更しました。
元々の予定では、この後、ここから少し下りたところにある茂倉岳避難小屋で幕営し、
翌日に武能岳~蓬峠を経て土樽駅に下りるつもりでしたが、
エスケープルートの茂倉新道から、今日のうちに土樽駅まで下りてしまうことにしたのでした。



 本当にこんな感じでした。
地形図とコンパス、携帯のGPSも見たりして、現在地を確認しながら下りました。


茂倉岳避難小屋を発見!!
しかし、埋まっていて、これでは避難できないですね。
掘るんだったら、たいへんそう。


振り返ってみたのです。

繰り返しますが吹雪ではなく、ガスなのです。
風は強い感じでしたが、身体を凍えさせるほどではありませんでした。



さっきの埋まった小屋から15分ほど。急にガスが晴れてきました。
この尾根を、ずっと下りて行ったのです。

この尾根を。





気持ちの良い尾根でした。
天気が急に晴れたというのが一番大きいのかもしれませんが。
途中、矢場の頭手前で、茂倉避難小屋に泊まるのだという年配二人組とすれ違いました。








もうしわけないくらいかっこいい。


ここが矢場の頭です。
ここで小休止。

14時40分。
このあたりまではまだ良かったでしょうか。
ここからが、ちょっとくたびれる下山になって行ったと思います。
写真が、一切無くなりました。
土樽まで、ここから二時間半でありました。
くたびれて写真どころではなかったのでしょうか。



下山途中、下界まであと一時間ぐらいのところだったと思います。
赤布を無視して尾根を下っていく踏み跡がありました。
あたかもこの山を良く知ってるかのような、「あえてルートをはずしていく」踏み跡でした。

それをみて、
「この踏み跡についていったほうが近道なのだろう、早いだろう」と、
我々は思ったのです。
「どうせ、もうすぐだし」と。


それは過ちでありました。
進むにつれ、増える藪、きつくなる傾斜、重なる疲労。
もしかして迷ってる?かに見える右往左往する踏み跡。

地形図のルートからどんどん離れていく踏み跡。
下界も沢も近い感じはするのですが、なかなか近づけず、
赤線から少し外れただけだったのに、なかなか出たい場所に出られず、疲労困憊しました。




わかりにくいですが、最後は沢から下ったのです。
沢下り。
この沢を下りたところで、道にぶち当たりました。
みんなホッとした瞬間でした。


土樽駅へ向かう背中たち。
17時25分。
6時15分土合駅を出発したので、実に11時間の奮闘でした。


振り返って。あの白いのから下りてきたのです。
なんだかやっぱりすごいかな。



道端で拾ったフキノトウ。持って帰ってフキ味噌を作りました。
もう、春ですね。
嬉しいけれど、でも、冬が終わってしまうのは、嫌だなぁ。

土樽駅まで歩いて、ハイチーズ!
電車で土合駅まで戻ったのでした。
皆さん、おつかれさまでした!!!


そんな訳で最近ぼくはフキ味噌で晩酌してるし、おにぎりの中身もフキ味噌なんです。


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