2024/07/01

20240629 日光・神子内川黒沢

 初級者Sです。梅雨の晴れ間を探して、北関東は日光の神子内川、黒沢に沢登りに行ってきました。


遡行図は「東京起点沢登りルート100」168ページのトポを参照しました。

今日はS代表と、ろーちょん Tさん、わたくしの3人です。

あまりメジャーな沢ではないのに、駐車スペースに到着すると他にも1パーティいらして、お互いに「こんな(メジャーでない)沢にほかに人がいると思いませんでした(物好きですね)あはは」という会話で和みました。

右俣を遡行し、半月山の登山口駐車場に詰めあがって、左俣を下降する計画です。アプローチが駐車スペースから10分というのがなんともお得感です。

早速現る美しい15メートル滝。フリーで右側から登ります。最後落ち口に抜けるところはお助けをもらったのですが、ここをもらわずに抜けられるようになりたいものです。どの滝も結構落ち口は難しいですね。

その後も美しい滝が続きます。風情があっていい沢です。

トイ状も楽しく登れます。陽がさすとテンションがあがります。
ここの奥はロープを出している記録もありましたが、小さい私はつっぱりで登れました。最後の乗越も水流の中をホールドを探ると持てるところがあり、初級者も滝登りが楽しめます。
サクサクと登ってきて、右俣の核心でかつ最後のアトラクションとなる滝です。
トポでは左を登ると書いてありますが、人の記録を読むと
「水流真ん中から登り上部で右凹へ移り、そのまま水線を被りながら突破。(中略)スタンスが全く無くなるので、腕の力で上半身を乗り上げ落ち口へ這いずり上がる。このルートで突破するほうが絶対に面白いので、気合いで登りましょう。ただし、びしょ濡れになります。(レインウェア必須)」と書いてあります。気合い?

右端でC翼の立花きょうだいのように肩に乗っているのがわかるでしょうか?
確かに気合いです。どう突破したかというと、S代表が落ち口上部にカムをかませて、アブミを作りそこに右足をかけ、Tさんのショルダーを使いつつ文字どおり這いずり上がりました。ここを解決するのに結構時間と気合いが必要だったのですが「レインウェア必須」をレインを着ずにトライしたS代表、Tさんともに全身ずぶ濡れです。
私はラストで確保していただいているのをいいことにちゃっかり左に身体を乗り出してのびのびクライミングさせていただきました。
いやーおもしろかったです(見ている分には…)滝自体は大きいわけでもないのですが、確かにこの沢の核心でした。迫力と工夫と、チームワークという沢登りの醍醐味みたいなパートでした。

このあとは黙々と詰めるのですが、黒沢のもう一つ面白いところは地形が複雑なところです。枝沢が入り組んでいて、どこを取るとどこに出られるかを考えながら進みます。
トポの通りにできるだけ駐車場を目指してツメていきます。
半月山の駐車場に上がってひと休憩。ガスで中禅寺湖は見えませんでしたが、登山道からは鉱毒公害の歴史で知られる足尾銅山が見えました。この山も現在は緑化が進められているそうです。
降りやすそうなところを見つけて左俣下降を始めます。
3段の滝を目指して黙々と降ります。しかし滑る…
3段の滝はとても立派で、懸垂は左岸から50m1回で降りられました。
黒沢は右も左も前半に滝が凝縮しているので、右俣左俣それぞれに、ハイライトの滝まで遡行して下降するのでもよかったかもしれません…

途中で見事な柱状節理の要塞のような壁が出てきます。

最後、人工のアーチの石堤はトポでは左岸から巻けると書いてあります。またも人の記録で懸垂で降りているのを読んでいたのと、濡れるのも嫌だし、懸垂の捨て縄があったので、我々も捨て縄懸垂で降りることに。

このテラスから空中懸垂で降ります。

ところがこれが思ったより難しく、私は宙吊りになるのにテラスから先に手でぶら下がろうとして、バックアップ懸垂にしたのですが、自分の身体から下降器が離れた分、石堤にひっかかってしまいました。げっどうしよう。まさかここで登り返し?と思いながらまだテラスにS代表がいたおかげで下降器のひっかかりを外してくださり降りることができました。

空中懸垂には空中懸垂のやり方があることを後からS代表に教えていただきました。

ここで発生した思わぬ出来事で、S代表は手を負傷してしまい、ここから先はS代表は左手を使わずに下降することに…
最後の10m滝の巻道を降りるところはトラロープにフリクションヒッチで下降したり、机上講習でやった片手でフリクションヒッチを作る方法など(実際それは使いませんでしたが汗)、工夫をしながら3人で下山しました。
S代表は必要なファーストエイドの道具が全てザックに詰め込まれていました。さすが準備が完璧です。この時は、患部の関節が動かないように固定するためにコンパスプレートを使いました。簡易シーネがあったら尚よかったなぁと思いました。ザックにいれとこ…

(番外)
下山して念の為骨折がないかを診てもらいに日光医療センターの休日診療にかかりました。
車道に近い駐車場だったので、携帯電波もつながりスムーズに病院がみつかりましたが、
行く先の山の最寄りの救急病院は予め計画書にメモしておくと良いかもしれません。
(主に山に行くのは土日ですから、土日の救急担当になっている病院に搬送することになります)
緊急度が高く救急車を呼ぶ時は#119、判断に迷う時は#7009に電話しましょう。
最寄りの病院や、救急にかかるべきかどうかを教えてくれます。
必ず現在地を聞かれますので、現在地を言えるように。
山で駐車する場所は、場所を住所で伝えることが難しいかもしれませんので何か目印や、google mapの緯度経度でも良いと思います。

出血もあったので心配しましたが骨折もなく、処置していただいて病院を後にし、
ほっとしてお腹がすいた私(たち)は、すぐ近くのイタリアン「トライフル」で
あったかいミネストローネスープとパスタをいただき、帰路につきました。
トライフルのロールケーキが大きくて美味しそうでした◎ 私が食べたティラミスも大変美味でした。

お疲れ様でした&ありがとうございました。






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