先日、那須の白水沢で今年の沢登りを納めてきたのですが、今回は今年の沢下りの納め日です。行き先は丹沢の道志、山伏沢を下降し、西沢を登るというルート。近場の易しい沢で、今年習ったことをおさらいするのにとてもよさそうです。
今年は、たくさん歩いて経験を積もう!という目標を掲げて、勘七沢、ヤビキ沢、滝子沢、真名井沢、伊勢沢、赤留川、中丿沢、仏沢、南沢、赤川本谷、釜の沢東俣、樽が沢、赤木沢、白水沢を遡行することができました。さて、どのくらい自立に向かえるようになったでしょうか。新人Sはいつまでも新人を名乗っていられるわけでもなく(汗)初級者Sになれるのでしょうか。
今日はまずはルートを自分で読むことから。…と思ったらいきなり間違えてしまいました。
1268から方向を「東北東」と自分の字で書いてあるのですが、まずこれが間違い(汗)しかも登山道の線があるしなあと思って登山道を探していたその線は県境であり(失格)、コンパスを1268→要所小屋の頭の方向に合わせると、今は見えない尾根の方向がちゃんと示されるではありませんか…
S代表が正しい方向の尾根をみつけてくださり、軽い笹の間を歩いて無事にベンチに到着、山伏沢を下降します。
多くの人が下降は苦手だと思いますが、私も大の苦手です。怖いし、膝や足首への負担も大きく、できるだけ懸垂したい。…というわけで3通りの懸垂下降を習いました。クライミングであれば、ロープを投げて懸垂することもあると思いますが、今回は沢の中での懸垂です。
まずはロープの準備です。S代表はいつもロープをビニールバッグに入れて携行しています。濡れたロープを持ち運ぶのに、他の荷物や自分を濡らさずに済みますし、バッグのいいところは、一番下と上にロープの末端がそれぞれわかりやすく配置されること。そっとビニールバッグを逆さにすれば、ロープの末端をすぐに見つけることができます。
①緊急時の懸垂。できるだけ時間をかけずに降りたい時です。この時は、ロープは自分の近くに置いて、ロープの末端も結びません。末端の結びについてはいろんな考え方がありますが、結び目を作るとロープが木などにひっかかり回収できなくなることもあるのです。この場合は「末端を結んでいない」ということをしっかり意識し、共有する必要があります。(すっぽ抜けたら墜落してしまいます)
②ロープを携行するやり方。ロープを振り分けて束ね、繰り出しながら降りる方法。ポイントはコイルして60cmスリングでハーネスのギアラックにセットした自分の手前にロープの繰り出し方向を配置します。両方のロープの末端はオーバーハンドノットで結び、結び目もやはり自分の手前になるように配置します。
③ロープバッグをハーネスに携行し、ロープバッグからロープを繰り出しながら降りる方法。
懸垂のお手本を見せていただいた後には、自分でセットして一番手下降します。山伏沢の最後の棚を下降。②でおりましたがロープがうまくでなかったり、やってみると思うようにはいかないものですね…
下降したら、左右のロープを引いて、支点にスタックしていないかを確認し、2番手が降りてくるのをサポートします。
そこからはひたすらクライムダウンです。登るより降る方が怖い!
※腰がひけています
しかし、この日はあたたかく、西丹沢は本当に沢が明るくて、美しく癒されます。
懸垂でロープを出しすぎて時間がオーバーしてしまいましたが、ルートを読みつつ、西沢の橋まで降りてきました。ひと休憩して西沢を遡行開始。西沢も明るく、水が綺麗で、おすすめです。
禁漁期に入ったため、いたる釜に岩魚の姿が。岩魚って、クラッククライマーなのかな?っていうくらい、岩の間に体を捩じ込んでいるようです。そして、簡単なスラブはどんどん登っていく!すごーーー(あやかりたい)
やや被り気味の滝は、支点をとれそうになく右から巻いてしまいましたが、S代表の言う通り、直登しても意外といけたのかも…と後悔。
最後まで難しいところはなく、960の二俣は、どっちにいこうか見てから決めようといっていたのですが、右俣の方が陽が差し込んで明るく雰囲気がよさそうだったので、よく踏まれている右俣へ。最後は緩い広がった尾根を目指して支尾根を渡り、そんなにしんどくもなく詰め上がることができました。その後は甲相尾根を登り返したりしながら歩いて、大棚の頭に戻ります。
11キロ、標高差800くらいの楽しい沢登りルートでした。
帰りは道志の湯の落ち着いた露天風呂でゆっくりあたたまり、吉田のうどんを食べて帰路に着きました。
今年半年の間、沢登りや、沢登りのための岩登りの練習をご一緒してくださったみなさま、本当にありがとうございました。来年もまだまだ行きたい沢がたくさんあるので、体力を維持して頑張りたいと思います。
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